ブログ コラム「猫ちゃんおしっこが出ない…」
動物と人に優しく

コラム「猫ちゃんおしっこが出ない…」

2024年4月15日

今回コラムパート2の投稿です!

 

《猫 おしっこが出ない》

 

 猫ちゃんは通常1日に1〜3回おしっこをします。

環境が変わった(ホテルに預けた、地震が起きたなど)時には2〜3日に1回になることもありますが・・・

 

おしっこが出ない原因としては

◎体全体の水分が不足している(脱水している)

◎結石や炎症産物、腫瘍などによって、尿管や尿道が閉塞している。

◎膀胱を支配する神経が麻痺している

◎腎機能低下により尿が作られていない

◎膀胱や尿道の破裂(交通事故や高所からの落下による)

などが考えられます。

 

 寒くなると猫ちゃんたちは動きが緩慢になって、水を飲む量がが減ったり、暖房器具(エアコンやこたつ)によって脱水に陥りやすいため、泌尿器系の病気は冬に多く見られます。軽いものであれば、頻尿や血尿、いつもと違うところでおしっこをしてしまうなどの症状が見られます。

重度なものでは食欲・元気の低下や嘔吐など尿以外にも症状が見られることがあります。

 

 今回は重度なものの代表例として尿道閉塞について少しお話します。尿道閉塞はおしっこの通り道がふさがってしまう病気で、特に男の子に多く見られます。男の子の尿道は細くて長いため、ちょっとした炎症産物や小さな砂状の結晶でも詰まりやすいので注意が必要です。

 もし尿道の閉塞を見つけたら、病院ではまず第一に尿道カテーテルを入れておしっこを抜くことを考えます。通常、鎮静をかけることなくカテーテルを入れられるのですが、膀胱がパンパンになって圧が高いと鎮静をかけたり麻酔をかけないと処置できない子もいます。

 おしっこが取れたら、検査を行い原因を調べます。ひどい細菌性の膀胱炎で膿が詰まっていることもありますが、多くはストルバイトやシュウ酸カルシウムなどの結晶です。これらは尿のpHによってできやすくなりますので、もし原因がわかったら、結晶ができにくいご飯に変えることが必要になります。

 急性腎不全を併発しているようであれば、入院をして点滴での治療を必要とすることもあります。

 

 飼い主さんも常日頃、愛する猫ちゃんたちのおしっこの状況(量、色、匂いなど)を見ておいてあげれるといいですね。

 
川村動物病院

LINE

動物病院のお得な情報を
いち早くお届けします!

友だち追加

Copyright 2022 川村動物病院 All rights reserved.